March 14, 2005

三次元アニメをコミックタッチで - チキン・ライフ第九話までの道のり

「チキン・ライフ第九話」完成までの過程を小出しにしていくコーナー。今回は視点が三次元的に移動するような、ダイナミックなシーンの舞台裏。「第七話 ひみつがいっぱい」の冒頭で農協の職員がトラックの荷台から道路に落ちてしまうというシーンがそのはじまりだったわけですが、あれは全て手描きで表現していたため、膨大な時間がかかるわりに完成度は今ひとつでした。それ以降はオブジェクトの動きとカメラの動きを三次元CGでシミュレーションをしてパースペクティブの変化を把握しながら作っています。つまり、いったん単純な三次元CGアニメーションをつくり、その上から一枚一枚なぞってあの画風にするという作業を繰り返すわけです。具体的な製作手順はこう。

track0.jpg

▲単純な図形の組み合わせで劇中に登場する乗り物などを三次元化。

track.jpg

▲物体の移動、カメラワークなどを調整しながら秒12枚の動画を完成させる。

track2.jpg

▲完成した動画の上から一枚一枚、黒い線で輪郭を描く。必要な細かいものも付け足していく。

track3.jpg

▲黒い線の下のレイヤーにセル画の要領でカラーを入れていく。最上段のレイヤーにはセリフやボタンなどを配し、再生操作などの調整をしていく。

といった感じです。こうやって出すとなんとなく全部なぞってるみたいに見えちゃうかもしれないですが紙芝居の部分はしっかり描いてます・・。

最近はトゥーンレンダリングといって、三次元アニメーションの出力の段階でアニメっぽい描写を機械がやってくれるという便利なものがありますが、マンガの延長として使うには不自然すぎるので、手描きをします。ここはこう省略しとくかな、ここはちょっと強調しとこう、といったところで本人の個性が必要になります。人間の判断力が必要とされる瞬間ですね。

次回は・・・あー、もう全部ネタバラシしちゃったから、何もないや。

Kato Takafumi : 10:22 PM